現在社畜の掌編とエッセイ

思いつくままに頭の中身を偏らない視点を意識しながら掌編やエッセイとして出力します。

今週のお題「2020年の私」 ~ ゴジラと共に

今週のお題「2020年の私」

 

 ぶっちゃけ、2020年なんて想像できないわけですよ。ほら、AKIRAの世界なんですよ(*1)。首都高をバイクで暴走しながらレーザーが降ってきて超能力戦争が起こってしまうような、そんな世界なんてイメージが沸くわけ無いじゃありませんか。

 

 大体、生きているか判らないわけですよ。だって、7年後ですよ。生まれた蝉だって地上に出てきてジキジキ鳴かなきゃいけないくらいの年月ですよ。もう、考えるだけ無駄ですって。

 

 そもそも、7年後のことを考える前に、7年前のことを思い出してみてください。鮮明に思い出すことができますか? あの、めちゃくちゃ暑かった夏の日のことを思い出すことができますか? 私なんて、ある事件のことしか思い出せませんよ。ええ、あの事件です。書けませんけどね。あまりにも恥ずかしくて。

 

 そんな状態ですから、未来を予測するのは無理。絶対に無理。なので、予測するのはやめましょう。そうしましょう。

 

 代わりと言っちゃなんですが、なりたいものでも書きましょう。

 

 ずばり、2020年になりたいものと言えば、『ゴジラ』。これしかありません。皆さんは、子供の頃になりたいものを問われた時、なんと答えていました? 野球選手? サッカー選手? それともプロゴルファー猿? いやいや、済みません。ちょっと年代がばれてしまいそうな発言を書いてしまいました。ということは、どうでも良くて、悪者とか怪獣とかに憧れませんでした? 虫キングとか必死になって遊んで、ヘラクレス大カブトムシになってしまった夢とか見ませんでした?

 

 私は、見ましたよ。ゴジラになる夢。モスラじゃありません。キングギドラバルタン星人も勘弁してください。仮面ライダーってのも駄目です。やはり、あらゆる意味でゴジラなんです。ええ、勿論、引退された松井選手のことでもありません。

 

 あの、東京を破壊してしまうゴジラです。

 東京タワーを破壊するのは男のロマンです。

 尻尾で一撃、ヘニョって感じで途中からぽっきり折れるのです。

 

 今時は、スカイツリーの破壊も視野に入れねばなりません。あのでっかい建物も尻尾でベキって感じで折ってしまうのです。ああ、これこそ男のロマンと言えるでしょう。風立ちぬとでも言うべきでしょう。

 

 ただ、ゴジラが悪者と言っても、死者は出してはいけません。ええ、私はその辺にまでも注意しますよ。器物損壊は許されますが、死傷者を出すことは絶対に駄目! ここは重要なポイントです。

 

 だから、東京湾から上陸する際も細心の注意を払います。大空に向かって雄叫びを上げながらゆっくりと東京タワーに向かって歩き出します。そうです。走っては駄目です。地表を歩いている人を踏んづけてしまうかもしれませんし、車を蹴飛ばしてしまうかもしれません。もし、パトカーだったら大変なことになります。逮捕されてしまいます。

 

 ですから、目標を明確にする必要があります。まずは、東京タワーを狙っているんだ。そうわからせる必要があります。マスコミの皆さんも、ちゃんとゴジラは東京タワーを狙っていると報道してください。そして、避難誘導も間違いなく実施してください。怪我人も望んでいません。望みは破壊だけです。思う存分破壊したらスカイツリーの番です。間違ってもお台場に向かっています。なんて勘違いの報道は行わないでください。あの、丸っこいのを転がしてボウリングをしてみたい。と思うことは無いとはいいません。けど、ゴジラになったら、やりません。そもそも、お台場を襲撃するくらいならば、東京タワーの前に襲い掛かりますって。常識的に考えて。

 

 さて、東京タワーとスカイツリーを破壊した後はどうしましょう。などと悩む必要はありません。そうです。大東京帝国や鉄男と最後の戦いが待っています。これに勝利することで東西南北中央不敗のゴジラとなれるのです。

 

 もう、考えるだけでわくわくしてきます。眠れなくなってしまいます。明日が会社であることを忘れそうになる。ね、ゴジラにならないといけませんよね――えっ、なに? ゴジラにはなれないって? 本当? あきらめろって……? 

 

 

*1:『AKIRA』はなぜ2020年東京オリンピックを予告できたのか(エキサイトレビュー) - エキサイトニュース(1/3)